さて、児童の支援をしておりますと、この様な相談をよく受ける事があります。
『止めてと言った行動を、子どもがわざとやるんです。』
特に人前では止めてほしい行動を、子供に伝えたにもかかわらず、やられてしまった時・・・。
恥ずかしいやら、なんやらと心情はお察しして余ります。
それは何故でしょう?
2つの可能性が考えられます。
1つは、親の愛情を試している事です。
これは、ご両親の愛情を疑っている訳ではありません。自分に対して親の気を引きたい時の心理です。
兄妹がいる場合に多い例ですが、どうしても下のお子様に気持ちが行きがちな状況は、上のお子様にとって面白い事ではありません。
頭では解っていても、気持ちは別・・・。やはり親に自分を見てほしい気持ちは自然の欲求です。
もう一つは、怒られてしまった時に、自分への愛情が失われてしまったのではないかと心配する心理もあります。
思い返してみると、自分も幼少期に怒られた時に、もうママは私の事が嫌いになったのでは・・・と思った事があるのではないでしょうか?
勿論、杞憂ですが、この世で最も信頼し頼りにしている親と言う存在の気持ちが、自分へ失われるのではないかと言う恐怖は本能です。
ですから、わざと親の嫌がる事(=悪い事)をして親との距離感を測っているのです。
対策としては、たとえ短い時間でもいいので、上のお子様への時間を取りコミュニケーションをする事が第一となります。
また家事や行動を共にして、お手伝いなどを役割を持つ事を通しいつも一緒だよ、頼りにしているよと言う言葉や態度で伝える事も有効です。
親がやめてほしいと思っている行動を子どもがした時には、なんでそんなことをしたのか、その子の気持ちをゆっくり聞いてあげて下さい。
子供が確認したいのは親の愛情と距離感です。
「悪い事をしなくなると、お母さん(お父さん)は嬉しいな~。」と言うI(愛)メッセージで伝えてみましょう。
発達に課題のあるお子様へ上手に愛情を伝える事は難しい事かもしれません。
しかし、お子様は愛情を必ず解ってくれます。
感情的な部分は我々がお話を伺いますので、是非とも
お子様には愛情をIメッセージ(愛メッセージ)で伝え続けてあげて下さい。
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